こどもの気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を診断し、治療を行います。
気管支喘息
喘息は約5%のこども達が罹っていると言われています。3歳までに約70%のこども達が発症するため、小さなこどもも知らず知らずに発症していることがございます。咳で困るような出来事が3回以上繰り返すことをきっかけに診断に至ることが多いです。
日々の管理には喘息日記とピークフローメータをお渡しして、自己管理ができるように指導しています。また、スペーサーと呼ばれる吸入補助具をお渡ししていますので、小さなこどもの吸入治療に役立てるように工夫しています。
さらに、喘息発作時には吸入器の貸し出しを行っていますので、ご自宅での治療にお役立て頂いています。
喘息に対しては正しい診断、必要であれば喘息予防や環境調整、さらに発作時の適切な治療が大事です。喘息かもと心配されている場合や喘息を繰り返す場合はお気軽に御相談下さい。
食物アレルギー
食物アレルギーの原因となりやすい食物には、胃酸に抵抗性があり、消化酵素で分解されにくいという特徴があります。原因食物としては、卵(39%)、牛乳(21.8%)、小麦(11.7%)が全体の7割を占めます。
食物アレルギーの予後に関しては、乳児期に発症する卵・牛乳・小麦のアレルギーは、おおよそ3歳までに50%、6歳までに80%が耐性を獲得して食べられるようになること(耐性獲得)が期待できます。しかし、いくつもの食品に対してアレルギーがある場合や、喘息やアトピー性皮膚炎などの他のアレルギー疾患が合併している場合は、治りにくい傾向があります。
IgE抗体が高い値を示す人や、微量でもアナフィラキシーを発症する重症度の高い人は、耐性獲得 が遅くなる傾向があります。また、甲殻類、ソバ、ピーナッツ、魚、果物など、幼児期以降に発症する食物アレルギーは、自然に耐性獲得する可能性が低い傾向があります。
食物アレルギーの診断では、「特定の食物を食べて、何らかの症状が現れる」ことと、「その食物に対してアレルギー検査が陽性である」ことを確認します。アレルギー検査が陽性であっても必ずしも食物アレルギーの原因となる食物であるとは限りません。
アレルギー検査は血液検査になりますので、小さなこどもについては検査を見合わせる場合が多いですが、当院では小さなこどもにも検査可能ですので、お気軽に相談ください。
※ただし、一度に最大10項目までしか検査できません。
また、一度に多くのアレルゲンを調べたい方は項目は選べませんが、view39と呼ばれるセットがあります。
View39検査項目はこちらアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因は、年齢や生活環境など、患者さんによって異なりますが、何か1つの要因ではなく、様々な要因が重なりあって起こるケースが多くみられます。
アトピー性皮膚炎の悪化要因として代表的なものは、黄色ブドウ球菌、ダニやカビ、汗、ペット、食事バランス、 夜型生活、睡眠時間減少、ストレスなどがあります。
アトピー性皮膚炎の治療
- 薬物療法
- スキンケア
- 悪化要因の対策
ただし、なかなか治らず、やることが一杯 で困った際には湿疹がある場合はスキンケア、湿疹がなくなったら、悪化要因対策を行うように心の余裕を保ちましょう。
アレルギー検査可能項目
- 卵 牛乳 チーズ
- サバ アジ イワシ まぐろ さけ タラ カレイ いくら たらこ
- 小麦 米 そば グルテン ライ麦 大麦 とうもろこし キビ アワ ヒエ 麦芽
- カニ エビ ロブスター イカ タコ アサリ カキ(貝) ホタテ ムラサキガイ
- 大豆 ピーナッツ クルミ カカオ えんどう いんげん ヘーゼルナッツ ブラジルナッツ アーモンド ココナッツ カシューナッツ ごま
- 豚肉 牛肉 鶏肉 羊肉 ゼラチン
- バナナ メロン キウイ リンゴ スイカ オレンジ モモ いちご アボカド グレープフルーツ マンゴー 洋ナシ
- マスタード ビール酵母 ヤマイモ じゃがいも ホウレンソウ トマト にんじん たまねぎ にんにく たけのこ カボチャ サツマイモ セロリ パセリ
view 39検査 可能項目
- ハウスダスト ヤケヒョウダニ
- イヌ ネコ ガ ゴキブリ かび
- スギ ヒノキ ハンノキ カモガヤ オオアワガエリ ブタクサ
- 卵白 オボムコイド ミルク
- 小麦 ソバ 米
- エビ カニ
- 大豆 ピーナッツ
- 鶏肉 牛肉 豚肉
- マグロ サケ サバ
- キウイ リンゴ バナナ ゴマ
- ラテックス